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まとめ・文字起こし+ココログ過去記事集。

ボクらの時代 藤井隆×ヒャダイン×朝井リョウ 絶望と破滅願望(抜粋)

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ヒャダイン:そもそも何故、藤井さんが好きなんですか?
朝井:・・持ってきたんですけど
ヒャダイン:資料!
藤井:番組で初めてじゃないですか?自分でカンペ持ってくるなんて(笑)会社辞めはったんですよね?
朝井:そうなんです。
(藤井さんも)経理の仕事なさっててトイレで文庫本読んでる話がすごい(爆笑)同じなんですよ。こんな同じエピソードある?って
ヒャダイン:なんなんですか?
藤井:なんかね、お昼ご飯終わってから「あれどうなんやろ」って、こっそり持って。
朝井:ズボンのポケットっておっきいから入るんですよ
朝井・藤井:ね!
ヒャダイン:そういうところでシンパシー感じて。
朝井:それと「マシューTV」あの番組がすごく好きで「このコーナーはゲストの人と、すごく好きなものを好きなように話して、お金をもらうコーナーです」って言ったのがすごく・・8歳9歳ぐらいの時に聞いて世界が反転したんですよ。あ、そうなんかって。

藤井:いいですか?この番組30分ですよ。ということは実尺25分。(CMで)確実に落とされますね。朝井さん自身が、なぜ作家さんになったのか?
朝井:全然どうでもいいんですよ。そんなことどうでもよくって。まず誰に市場価値を置くかって話をしたいんですね。こういう番組って、さも対等に価値があるようにセッティングされてるんですけど、そうじゃないじゃないですか
藤井:(爆笑)偏見偏見、それは。
ヒャダイン:ちゃんと下に並列で名前が書いてある。
藤井:こないだインタビュー読んで。お姉ちゃんの影響なんでしょ?
朝井:そうです。3つ上の姉がいるんですけど姉が読書感想文とかすごい上手だった。真似して書き始めたら楽しくなっちゃって、今に至る。
藤井:書くのが当然なんでしょ?
朝井:そう。だからこれでお金がもらえてることが怖い。趣味だし、ライフワークだし。藤井さんのかつてのインタビュー読んでても「趣味がビジネスになるなんて考えられない」という話をされてて。
藤井:「原稿書いてください」と言われる段階で十分仕事だし
朝井:直木賞って、頂いちゃうと「これ以上下げられないでしょ販売部数」みたいのがあって。ちゃんと下げて欲しいですね僕は。嫌じゃないですか、偽りの価値は。

ヒャダイン:わかる。
朝井:食わせてもらってるってなったら。もしかしてそのお金で将来子供にご飯食べさせなきゃいけなくなって(笑)
藤井:でもさ、26歳でさ、いっぱいルールありそうだよね?
ヒャダイン:自分ルールがすごいですね。
藤井:26歳て、ほとんど言われた通りやってたんです。
朝井:やっぱ、ない方がいいんですかね・・
ヒャダイン:成功されてるから。結果出てるからいいんじゃないですか。
藤井:音楽の方って、コンペ出さなきゃとかあるじゃないですか
ヒャダイン:今も出してます。落っことしたアーティスト言いましょうか?
藤井:それは言わんでも(笑)
ヒャダイン:選り好みとかできないし
藤井:嫌いなのは「ここ変えといてね」って言われること
ヒャダイン:それはもう、なんとも思わなくなりました。1回あったのは「サビのメロディー変えてもらっていいですか」サビって嫌じゃないですか。自分の中に入ってるので。変えると「次Aメロ」「Bメロ」全部やないかい! 全とっかえってありました。やりました。だってそもそも、やりたいことができてる時点で僕ら超運がええですよ

朝井:最終的に人生はプラマイゼロ。
藤井:スゴイ先まで考えてるのね。
朝井:死んだ後から自分を見てる。
ヒャダイン:お葬式から逆算する・・
朝井:そうです。走馬灯を予約していて。多分走馬灯は、入る写真が決められている。30枚ぐらい。

ヒャダイン:どこ行ったら予約できるんですか?
朝井:ベストなスライドショーにしたい。
藤井:26でしょ。枚数にしてもまだ少ない。
朝井:怖いのが、ちょっと埋まりかけてる・・
藤井:そんなことないよ~!!
ヒャダイン:いろんなこと起きますよこれから。26の時バイトしてました僕。10年後のことも考えないし。今年の12月何してんだろ(笑)
藤井:仕事的にあんま先考えてもしょうがない。1週間先が精一杯で、あんま見てないかもしれない。考えすぎじゃない?がんじがらめで疲れそう。
朝井:原稿用紙400枚を書いていくと、結局最終的にどう生きるかってなっていくんですよ。そうなると、本書けば書くほど、自分が定めた生き方がどんどん増えてしまって。そうじゃない生き方をしようとしている自分を、自分の本が「ダメ!」ってなっていくことが今後増える気がする。過去、作家さんの自殺が多いってのがなんとなくわかる。自分が書いた本に、自分の生きる道みたいなものを閉ざされてしまった人もいるんじゃないかな 


ヒャダイン:適当に何かやることってないんですか?
朝井:適当に曲作ったりしないじゃないですか(笑)
藤井:中にはあるかもね。本意じゃないけど採用されたとか。
ヒャダイン:1個ポンっと適当なとこ作らないと遊びがなくなっちゃう。引き算じゃないですけど、前のめりに行きがちなところが昔は悪かったので。若いのの特徴だと思うんですけど足し算足し算で。「あれがやりたい」「これがやりたい」若い人のデモ聞いてると、焦点がぼやけてフォーカスがブレブレ。何を見せたいのかわかんないですよね。
 
朝井:講演会って「自慢」なんですよ。自分が今までこういう仕事をして、こういうことを学んでさあすごいでしょ、お金ください なんですよ。
ヒャダイン:音楽が本業なので、それが揺らいだりしたらタレント活動とかを一に置かないでおこうと思う。
朝井:人を信頼するハードルが高い
ヒャダイン:最後の扉は誰にも開けないでおこうと
朝井:この人、根底に「絶望」があるんですよ。
ヒャダイン:さすが直木賞ですね。僕の根底には「絶望」と「破滅願望」があって。今日は陽気ですよ。毎日すごい楽しい。なんですけど、根底には「自分は糞で価値もないゴミだ」という絶望がある。学生時代華がなく何もなかったから。運動神経ゼロ。男子校だから恋愛経験もなく。10代の頃、恋愛とか通過儀礼がないとちゃんとした大人になれないんじゃないか。今やってることは青春時代の取り返し。やれなかったことを今やってもお腹いっぱいになれない「青春ゾンビ」5月の新芽や若葉を見るのがすごい好き。10代の青春を若葉に感じる。
朝井:RGさんがラジオで「あらゆる世の中の創作物は、『あるある』だ」マジ打ちのめされたんですよ。ホントにそうだと。スゴイ売れてる恋愛の歌は「恋愛あるある」だし  売れてる小説は「人生あるある」 

藤井:以前田中哲司さんと椿鬼奴さんとでこの番組に出た時に「椿鬼奴 芸人藤井隆 タレント」って書かれたんですって。視聴者から「芸人のくせになんやタレントって!」すごい叩いて。僕自身は「芸人」っていうことに自信がない。ずるい言い方だけど。自分が頭の中であったこと、昨日今日あったことを全部面白くするガッツのある方が芸人。そこに憧れてた時期ももちろんありました。チャレンジしたこともあったけど向いてないなって。所属事務所もよしもとですし、芸人辞める気はないけど。何かを演じるとか(鈴木)杏樹さんのマネとか誰が笑うねん!てのを、東野さんとかは教えてくださるんです。

    

 

 

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