朝井:健くんたぶんなんか考えてるんだけど、あまり口にしないよね。
佐藤:カッコよくないって言うか。中学校の時からクールキャラが好きだったの。
古市:考えたことをアウトプットしたくならないの?
こっち(朝井さん)が謙虚を演じてるのって、わかるの。
朝井:クラスでは、目立ちたがり屋。生徒会長やってたし
応援団長も。6歳から小説書いてたの。自分で書いちゃえばいいじゃん。
高校はダンス。小説家とダンサーって一番遠い。
健君は、学校が詰まらないって、外で活動してたの。
佐藤:俺、ダンスって言うよりくるくる回りたかったの。
高校の時はやってるっていいたくない。毎日学校詰まんないって言ってた。
体育祭もたまにしか出ない。リレーとかで目立ちたくない。
放課後帰ってる道で歩いてるときに
「俺は人間としての本質としての部分は、完成したな」って
中2の時にスゲエ思った。
朝井:俺、中2の時にねん挫した。
古市:6歳の時ねぇ、鮫図鑑作ってた。魚類図鑑集めるだけ集めて。
朝井:人間に興味なかったの?
古市:興味はあるけど、愛情はないの。
佐藤:俺が愛って呼んでるものは、古市君は呼ばないかもしれない。
古市:3秒で言えって言われたら、あると思う。
彼女と小説、どっちが大事?
朝井:俺が答えたら答えてくれる?
古市:例えば締め切りが近い時、
佐藤:会いたいって言われたら
朝井:仕事・・
古市:別に・・仕事・・
すごい冷たかった人でも結婚して子供できたら変わるし・・
佐藤:どっちってのが変だよ。
朝井:明日までに覚えなければならない台本と、彼女から
「目を見て話がしたい」と言われたら
佐藤:そんなこと言う人と付き合わない。ウザいよね。
もう年は取りたくない
朝井:年をとると「幻の説得力」がついてくる
古市:ないおじさんもいる。
朝井:その人の、目に見えないものについて書いてるの。
あと6時間で締め切りなんだけど。
古市:健君しゃべり過ぎなんだよね。
佐藤:ただボーっとしてても「何か考えてそうな顔」と言われる。
こいつ中身ねぇな、って言われる人もいる。
古市:初めて(朝井君を)見た時「目が死んでる」と思った。
朝井:人に想像させる余白がある。
佐藤:熱いとか冷たいとか、人に対して言うじゃん。
本当に熱い人は、人に対して冷たい人だと思う。
普通の人が熱いと思う熱は本当は熱くない。
朝井:小説って普通に生きてないと書けない。
嫌々書くって言うのはない。
佐藤:俺は、お金稼ぐためにやってない。
朝井:抽象的なことが文章になったら、お腹壊れる。快感。
佐藤:終わった時に気づく快感。
俺は勉強は嫌いだと公言していて、試験勉強始めると
2.3時間ぐらいして快感になる。
長回しの時もそう。どんどん長くしていくと途中は覚えていない。
お腹壊さないけど。演技以外はオセロ。
朝井:オセロ、子どもの頃一人でやってた。
古市:わ~きもちわる~
佐藤:勝ち負け、めっちゃこだわる。
朝井:本出すのって勝ち負けじゃないけど、ゴールもない。
賞獲ったらゴールってわけでもない。
佐藤:俺らの仕事にはゴールがない。ありがたいことに。
あっという間に30分経ったな。