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まとめ・文字起こし+ココログ過去記事集。

サワコの朝 樋口可南子 ベッドタイムアイズ、信念、糸井さんの話。

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デビュー38年、犬の妻10年

 

樋口:TBSに育ててもらって。ホントに何も出来ない素人をここで。
阿川:こんなに大きくなるとは(笑)
※樋口可南子の身長は165センチ、阿川佐和子 150センチ。
阿川:犬の奥様のCMは何年ぐらい?
樋口:10年
阿川:10年も?
樋口:毎月のように撮ってますよ。毎回のように。毎回演出家の方が違うので10年やっててもすごく新鮮。
阿川:最初あの企画を見せられた時はどう思われたんですか
樋口:いや~...ないでしょうこれは(笑)と思いましたけど、でも慣れっておかしなものですぐに慣れてほんとに自然に「お父さん」と出るんですね。白い犬が来ると。一番いい芝居をするんです。
阿川:芝居してるんですか
樋口:するんです。たまに二人だけのシリーズがあったりすると。私がセーラー服を着て、あの白い犬、お父さんが学生服を着て楽しんでる時あっこの人同級生かも知れないっていう。なんか寄り添ってくれたり。ドキッとする。そういう時はそう思わせてくれる
阿川:樋口可南子にそう思わせてくれるほどの..へぇ~。皆様の反応は
樋口:いつもお父さんと一緒にいるというふうに思われて街中でも。1回京都駅でうちの犬がいるんですけど、旅行に行く時小さいケージに入れるんですけど、中学生の男の子が来て「お父さんですよね」(笑)だからいつも白い犬と
阿川:夫婦円満に思われている
樋口:それぐらいあのコマーシャルって浸透しているというか

 

記憶の中で今もきらめく曲
ビリー・ホリディ「ラブ・フォー・セール」
20代の頃「ベッドタイムアイズ」で歌の下手なジャズシンガーという役。
ま、いいかな、下手でもしょうがないもん、何とかできると思って
挑戦したんですけどこれが難しくて。内容も大事だけどとにかく発音。
ほんとに発音が大事でその時は一生懸命。シンガーの役は後にも先にも1回限り。
今でもヒリヒリする。辛いしよく頑張ったな、自分を褒めたい気もあるけれども
あのヒリヒリ感が忘れられない

「ベッドタイムアイズ」サントラ(音声のみ) 1987

 

大胆と言われる映画をやってきてるので、台本頂いて面白いと思ったら
どんな描写があっても。
阿川:絡みのシーン、あんなところでこんなに足あげて
樋口:そんなのありましたっけ(笑)ありましたけども逆にそれをやれないことが悔しい。こんなに自分が面白いと思ってるのに、人が「こんな大胆なシーンがあるけど大丈夫?」って言われることが悔しい
阿川:本当のお父上が見たらビックリしちゃうかしら、とか、お母さんが嫌がるかしら
樋口:それは、後から考えました。撮ってから(笑)そういえば悪かったかな。苦労はしたと思う。親はね。若い時はそういう映画多かったので。

 

デビューの頃
※ウィキにはあんみつ屋のバイト中にスカウトされた「設定」と表記 参照
オーディション映像(1977・夫婦ようそろ)流れ
「芝居がクサイですね。すご~い...涙出る。厚かましいですね、プレゼントくれ」
落ちたんですね結局。次のオーディションで受かって主演(こおろぎ橋)
ちなみに夫婦ようそろでデビューしたのは山本みどり。

阿川:どういう風に怒られるんですか
樋口:段取り。そこで止まってお芝居しなさいとかセリフは完璧に、とかライトの影になるからダメよ、とか。どこからライトきてるかわからないし

 

信念  

プロだったら義理を立てて、今までずっとお仕事してきたんだから
「この役ちょっとやってくださいよ」って言われたら「はい」というのがプロだし
世間のしがらみで、(があるけど)やれないの。
どんな監督でも、自分が面白くないと動かない。
「私はすっごく不義理です、やれません」て、やらないの。
すごくアンテナ伸ばしてるんだけど、それにはまらないものは動かないの

阿川:やったことはあるんですか?義理を立てて。
樋口:若い時は、やっぱり。結局後悔してしまって。いくら付き合いで出ても  後悔が残る。不義理でごめんなさい。
阿川:だんだん演ずることが、自分で少しつかめてきたのは、いつごろなんですか
樋口:.....つかめたと思ったら消えるんですよ。直ぐに終わると思う。シュシュシュシュッと戻っちゃうので。つかめると思ったことホントにない。これはもう、謙遜してるんでも何でもなくて、つかめない。
阿川:樋口さんの演技見てると、ものすごく哀しみを持ってたり、焦ってたりするときもそんなに変わらない表情というか。一貫したものを感じる。
樋口:動揺していてもそれを見せたくない。ものすごく恥ずかしくて動揺してるんだけど、くやしくて見せたくない。芝居じゃなくても、ものすごく大変なときはキャーッと騒ぐんじゃなくて肝が据わるというか、ストンと落ちるんですよね。 次に何をしなくちゃいけないかが、ババババっと頭の中で浮かんでくる。
阿川:突然大爆発を起こす
樋口:ああ、起こします起こします。自分の中で節目と思って。いつもは抑えてはいるんだけど。爆発していかないと溜まってしまうのでさっき大胆な役とおっしゃったけど、大胆な役も実は仕事を通して自分の中で整理できてる気がして。ドカーンとさせてもらってる感じ。

 

夫・糸井重里さん

阿川:京都に家を建てた時も爆発したような
樋口:東京がバーンと迫ってくるような感じがして落ち着かなくて。プチ家出をして。置き手紙もして。ちょうどそのとき京都に行く仕事があって気持ちがサーっと取り払われたというか。主人に言ったら「面白いじゃないか」間髪入れずに言ってくれた。
阿川:相性がいいというか
樋口:落ち着きましたね
阿川:私が言うのもなんですけど、糸井さんに会って、楽だなという気持ちがあります。私の中にも。
樋口:あら、あなたも(笑)
阿川:気負わなくて済むというか。何の話も面白がって下さるし。つまんない話でも拾ってくださるし。
樋口:ありますね。最初対談で知り合ったので。あの写真集の宣伝のために。篠山さんが人選してくださったあと、仲人みたいなもの。対談した時に、楽におしゃべりできるし、落ち着くなと。面白がりなので。釣りが好きで、一緒にいろんなとこ釣りに行ってたんですけど、私が1匹も釣れなくて、全部が釣れてるのに私だけ釣れなくてものすごく悲しいんですね釣れない時って。車の中でくやしいくやしいってふつふつと思いを抱えてた時糸井が乗ってきて、べんとうの時間でゆで卵を持ってきて、私の頭でゆで卵を割ったんです(笑)笑わかせようと、ぽんとやったけど、くやしいもんだから「うわ~ん」と40過ぎなのに子供の頃以来泣きました。ビックリ状態で。今まで見たことない。

髪型はこの方が落ち着く。切ると面白いこと楽しいことないかしらって。

いま心に響く曲
移動の時に聴くことが多いけど、疲れたときに聴くと元気になれる。
LIbertango / Astor Piazzolla