「倍音」についての書き起こし。
ひとつの音が出ますよね。
ある音の2倍、3倍という音も一緒に出るんですよ。
電波、楽器も同じで、下も上も出る。
それを倍音という。
2倍とか2分の1とか、整数次の倍音と、非整数次倍音とがある。
どこがどう違うか簡単に言うと
整数次倍音は音楽的なもの、非整数次は大雑把に言えば雑音に近い。
西洋の音楽は整数次倍音を重ねてきれいな音を出す。
グレゴリオ聖歌とか。
東洋は、楽器の中に非整数次が出るようにわざと組み込んである。
整数次倍音:ギラギラ、荘厳な感じ、カリスマ性。美空ひばりや浜崎あゆみ。
話し声だと黒柳徹子、タモリ。
非整数次倍音:多く持つのは森進一、宇多田ヒカル。
話し声でいうなら堺正章、ビートたけし。
整数次倍音同士で話すとカリスマ性や普遍性、非整数次同士は親しみやすさを感じる。
俺がデビューしたときは、あのギラギラしたもので、下着一枚で、舌を出しながらイグアナでその辺を這いずり回る。気持ちの悪い極致らしいんですよ。
それから、なぜ俺が変わったかというと、本能的に人間がわかるらしくて、どう補うかというと、非常に親しみやすい若い者とか年下の者と、新人にでも親しげに番組上で話すということを、俺は獲得したらしいんですよ。
そうしてそれを消しながら、でも声は整数次倍音ですから、どっか突き放して遠いところから見ているというポジションにいるらしい。
黒柳さんもギラギラした声を補うのに、人の話をよく聞き、たくさんの人に会う。
俺が人の悪口や毒舌を言ったりするととんでもない嫌味に聞こえる。
ところが非整数次倍音を多く持つビートたけしさんだと、どんなことを行っても許される。親しみやすさがモテるらしい。
だから俺と徹子さんが二人でしゃべると、整数次同士でとても聴けたもんじゃないらしい。番組としてはあまりよくないらしいのね。
徹子さんは骨董屋のおかみ、タモリはロシア人に扮した(←皇帝のハーモニカ)
イタリア語でダ・ヴィンチのモナリザの説明。傑作だったのはやはり中国語で
楊貴妃のうちわの説明をやったくだり。