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まとめ・文字起こし+ココログ過去記事集。

【ボクらの時代】浅野いにお×斎藤工×竹中直人 つげ義春と「零落」 、移動映画館。

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零落

共通点はつげ義春

斎藤:俳優をしながら映画を作るきっかけは、まさに「無能の人」がターニングポイント。

浅野:僕も、高校の時つげ先生の「ねじ式」文庫本を買って。衝撃を受けて、電車の中で震えながら読んで、そのまま漫画を描いて。落ち込んで。それがそのまま掲載されて、今に至るんです。噓くさいぐらいに分かりやすいきっかけなんですよ。

竹中:「零落」手にしたとき、タイトルが素敵だった。読み進めたら「これ絶対(映画に)したい」いにおさんをラジオのゲストに呼んでお願いして、直接口説いてしまったという

浅野:話が早えなと思って。だって脚本の頭から終わりまでを、1メッセージで送ってくるんですよ

竹中:必死だったんですよ。出版社通してる場合じゃねえなって

浅野:今まで話してなかったんですけど、セットが、あまりにもうちの備品と一致しすぎてて。どこで買ったか覚えてないようなやつもあるし。灰皿もおんなじ。普通に買えるようなヤツじゃないんですよ。自分が一瞬錯覚する「あれ?俺の部屋なのか?」

描いた理由

斎藤:ファンとして「零落」は、あまりにも潮目が違う

浅野:楽しい記憶は全くないけど、すごい面白かったんですね。離婚してまた結婚して、最近また離婚して。この10年ぐらいで、生活が変わってるっちゃ変わってるんですけど。結局、漫画描いてること自体は変わらないので。説得力というか。若い人の感性で作ることもいいことなんですけど、年取ってからじゃないとできないことも、いいことだなと思って

竹中:うわ~めちゃくちゃ勇気をもらえる。「老いる」あまりいい響きじゃないじゃない?

影響を受けた漫画

竹中:漫画家になるのが夢だったです。描いてました。手塚治虫さんの「ロック冒険記」とても好きで、SFなんですけど、それに影響されてロケットの中身とか設計図描くのすごく好きで。小学生は新聞書いてました。4コマ漫画とか、SFとか

浅野:吉田戦車さんの「伝染るんです」とか、不条理漫画が流行ってた時で。もろに影響受けて。僕、ギャグマンガ家志望だった。

竹中:「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」1回で言えねぇ。キャラクターが全部ひょうきん

それぞれの現場

浅野:デジタルの中で映画村みたいの作っておけば、自分もロケハンせずに位置とか決められると思って

斎藤:私物のドローン持ってって、頼まれてもないのに撮って監督に見てもらったりして使ってもらう。一世一代の映画が取れちゃう

読者の変化

評判について

浅野:一番売れてた時期が10年以上前。そのころと比べると、好きな人しか残ってない。基本的には優しいですよ。嫌われるのは、物書きさんて当たり前。必ずあるんで。好きにも気持ち悪い部分とかあって。漫画描きながら、あれですけど、漫画なんか読んでないほうが、と思っちゃうときもある。僕はめちゃくちゃエゴサーチする。

竹中:なんかやらないと追い詰められちゃうってときもある。映画は、お客さんが入ってくれるにこしたこたない。自分がたまたま見た映画ですごく好きな映画って、あまり多くの人に教えたくなかったり

浅野:今は結構、みんなでおんなじ映画を観て共感しあって、感想も言い合って、より盛り上がっていくの、あるじゃないですか。逆の方に行っちゃうと隠れちゃう。一部の人しかわかんないのもいいと思うんですけど、作ってる側はキツいですよね

竹中:だって、売れるにこしたこたないもん。何のために映画撮ってんの、って感じになっちゃう

移動映画館の子どもたち

斎藤:全部数値化されたものを渡されて。商業的な畑の中にある。そらそうだなって思いながらも、数値化できない夢の箱と思ってたけど、今の時代苦しいこともある。映画館で映画を観たことのない子が多いんですよ。震災とかで、劇場無くなった地域の避難所や体育館を借りて、疑似映画館体験を。

子供たちと交流することが多いんですけど「工は結婚しないけど大丈夫?」8歳の女の子にめちゃくちゃ心配されてる。自分とパートナーの間柄だけじゃなくても、家族的な関係っていいかな、と。そういいながら来年結婚するかも