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まとめ・文字起こし+ココログ過去記事集。

ボクらの時代 樹木希林×是枝裕和×阿部寛 好きになった女優(抜粋)

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樹木希林はポケットティッシュが嫌いで、常にBOXティッシュを持ち歩く。
「子育ては不自由だけど自分を耕す時期」
是枝裕和に「父をやらないと息子だけでは日常は描けない(大意)」と言ったのは誰。

経費
樹木:家庭の形を成してないんだけどバランスのとれてる夫婦かなと。死んでみなきゃわからないのね。たった一人だったのに知り合いの家族も増えちゃって。いちいち数えなきゃなんないぐらい増えてんだなぁという驚きはあるし。そういう家族を持てる人間だとは思いもよらなかったのね。
是枝:希林さんがさ、役作りを考えて現場に行くようになることはないでしょ?
樹木:うーん、なくなっちゃいましたね
是枝:それは、自分の生きてきたものが出るから?
樹木:そうじゃなくて、バレるから。年取っちゃったから身ひとつで行こう、と。あたし経費がかかんないんですよね(笑)自分が行けばいい
阿部:自分が全部、ね。
樹木:例えば今度カンヌに行くでしょう。あなたはヘアメイク連れて行くの?
阿部:たぶん
樹木:自費で連れて行くんならしょうがないけど、制作会社が出すんだったら出さない人の割増料金はどうなんのよ、とか、最近はね、人の経済まで口出すようになっちゃって(笑)制作の子が皆いい人だから「はいわかりました」「はいわかりましたじゃないでしょアンタ!!こんな経済が切羽詰ってんだから断んなさいよっ!」
是枝:プロデューサーになるといいですよ希林さんね
樹木:やなやつでしょうね、こういう奴がなると
阿部:いやいやいや
是枝:カンヌだけが特別だとは思わないけど、ステージに、特に女優さんが立って歩くというのは特別なこと。ちょっと考えてあげて。
樹木:私に言うのね(笑)
是枝:あげてもいいかなと思うくらい。あれだけいろんな目にさらされるから。徹夜状態で行って3時間やられると、ちょっとしてあげたほうがいいな、と。
樹木:優しいからね。綺麗な女優に囲まれちゃってさぁ、嬉しそうに歩いてましたもんね。
是枝:嬉しかったです

●好きになった女優
樹木:仕事ずっとやってて、好きになった人いなかったの?女優さんで。今日まで。
阿部:好きになった人ですか
樹木:結婚する前。
阿部:女優さんはそういう目で・・ある時から見なくなったんですよ
樹木:好きになられたことはない?
阿部:なられたことですか?
樹木:あるでしょ
阿部:・・言えません(笑)
樹木:じゃ、あるね
阿部:女優という仕事じゃなくなった、なければ、見るんですよ。女優さんはそういう風に見ないですよ。樹木さんはどうですか
樹木:なんにも。無性の役者だから。男でもない女でもない。性のないところにいつも立ち位置があったから。自分としては居心地よかった。
阿部:何人かお会いしたけど「共演したら女性じゃなければ」ってひといるでしょ。男はそこまで行けない。
樹木:女優と男優が結婚した場合、大体は男優がたぶらかされてる感じ?(笑)
阿部:どうですかね
樹木:あんまりそこまで行ってないんだけども、押しが強いからって。私ワイドショーが好きだから、あのね、娘に言われるの「お母さんなんでも覚えてるのね」あたし肝心な事ほとんど忘れちゃうんだけど自分の好みに合ってんのね。人間を見ていくの一番いい場所かな。
是枝:ワイドショーとバラエティーは、僕もよく見ますね
チンパンニュースチャンネル

樹木:阿部さんのこといいな、と思ったのはバラエティーに出てる阿部さん見て。
是枝:そ、最初はね。チンパンジー。(06~07:CHIMPAN NEWS CHANNNEL)
言えなかったの最初。チンパンジーと阿部さんがスタジオに二人だけ。ビビる大木さんがサブでチンパンジーの声をアテレコしていろいろ絡んで。阿部さん走らないで必死で早歩き始めて、走ればいいのに早歩きなんだな。それがよかった。

樹木:そこ褒められてどう?(笑)
是枝:そこを見て「かっこいいのにカッコ悪いのがいい」翌日僕事務所に電話したんだよ。「チンパンニュースチャンネル見ましたよ」とは言わずに
阿部:それまでは僕に興味はなかった?それを見て?
是枝:違う世界の人だと。僕がやろうと思ってる映画と、阿部さんが出る、出たいと思ってる映画は違うと。もっと陽のあたるところにいらっしゃって。僕はインディーズ。でもカッコいいところにある、カッコ悪いところをいっぱい出したら、たぶん面白いと思った。だから言わずに電話して。
樹木:真剣にやってると、どっかで誰かが見てるのはいい話ですよね。

情のある差し入れ
阿部:全体が見えるのがベストなんだけど「さあやろうよ」みたいなことが言えない。言ったほうがいいのかな。
是枝:いや全然。それがないのがいいな阿部さんは。俺について来い、俺の現場だオーラがないでしょ。お互いに居心地がいいのはそこかな。かといって自分だけの世界に閉じてるわけじゃなくて、スタッフとか現場が今気持ちよくいるかなってことをすごく良く見てて
樹木:差し入れの選び方がすごく情があるの。深いの。なんでも食べ物入れて「阿部さんからの差し入れです」ってんじゃないからね。
是枝:一度阿部さんが、ミスタードーナツの差し入れする時こっそりマネージャー呼んで「ほら、ふわふわしたクリームあるだろ、クリームだよ」いろんな種類のドーナツ入れるために数の指定してるの。うわこれいいな、絶対どっかで使おうと思ったの。そういうとこすごく好き。自己愛自意識皆持ってるけど、役者さんそれが強すぎると撮ってる作品じゃなくて、自分を考え始めるでしょ。作品のバランスを変えてく気がする。多分それがない。
樹木:この足の長さは日本人にはない
阿部:いえいえいえ(笑)コンプレックス。おふくろもオヤジも10人兄弟で。いろんな人がいたんですね。親族にいるじゃないですか。おじさんで全然働かない人。酔っ払ってる人。喧嘩っ早い人。そういう人は子供に優しいんですよ。何か子供しか相手してくんないところが多分あるんですよ。そこから子供ながらに社会勉強していくっていうか。
樹木:そうね。子供にとっては家庭が社会だからね。
   
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