男が女を愛する時
SKDの時、年齢的に外で「男の人を見たい」ってなったんですよ。
詞がいいですね。
阿川:訳詞を見て「こういう歌なんだ」って。
5人兄弟の3女。
王子の野戦病院が「子供入れてくれるんだよ」って。
そこで初めてコーラを飲んだんですよ。
子供の時からつるんで歩くより、興味あるものには突進して行ったんですね。
あたしは姉の舞台見に行って、ミラ-ボールがぐるぐる回ってグイグイみたいな。
踊ってる時は楽しかったです。
日舞もクラシックもやりました。ジャズダンスの方が好きでしたね。
■デビュー作は「人斬り」
東プリに勝新さんから「来てください」
怖いから友達と一緒に行ったらほんとに勝新さんがいて。
面白いからやらせてくださいといった。男の人ばっかりなんですもの。
仲代さんが着流し着て立ってるんですよ。
最高に皆すごい時。それぞれ個性が違うじゃないですか。
「男の人はこんなに広くあるんだ」って(笑)
あまりにも何も知らないから、かえって大事にされましたね。
芝居するのが好きじゃなかったのかもしれない。未だに。
「どういう役をやりたいですか」って言われても、ないんですよ。
結婚して色々あったら、ゴタゴタが彼のほうにあって
働かなきゃいけなかったんですよね(笑)
今でも辞めたい
■姉(倍賞千恵子)の話
仕事の話はしないんですよ
あたしが避けてたのかもしれない。役が違うとスタッフも違うし。
お姉ちゃんは「さくら」のイメージが強かったから。
お姉さんがこうだからこっちはこうしよう、と。
レッテル貼られたりするじゃないですか。
ホントは違うのに自分の中で偽りが出てくる。
■復讐するは我にあり、など
本は凄く面白かったんですよ。
地元行ってそういうところでロケしたりしたらすごく勉強になりますよね。
いろんな映画で教えてもらったってのはある。
仕事で辛かったのは・・暑いところに行った((笑)
モンゴルでも「痛い!」とおもったらヒョウが降ってきたりとか。
言われたんですけどね「僻地女優」って。
■恋愛の話、離婚の話
子供との恋も好きなんですよ。幼いほうが好きなんです。
おばあちゃんとかしかやってないじゃないですか。
私生活でも恋愛はないです。ないですね。ないです。ひとりです。
割と一匹狼みたいなところがあって、一人でコンサート行ったり。
涙が出るほど感じることがあるじゃないですか。ボロボロ泣いたり。
娘は向こうで結婚して子供がいます。
40歳で離婚した時に親権はあたしが持って。
バンバン仕事をして。娘は大学もボストンの方だったから。
反抗で出るんだったら出さないって。あるのは当たり前だと思いますけどね。
どういう風に育てようというのはないです。ただ「育てなきゃ」「学校行かさなきゃ」
ただニューヨークから帰ってくるとき空港で「じゃあね」って言ったんですけど
後ろ向いてワーッと泣いて。娘は娘で部屋で泣いたって。
■今元気になれる曲
行進曲「威風堂々」第1番ニ短調
50歳で癌になった。娘が大学卒業の時だから21.2。
ママ泣きたかったら泣きなさいよ、って言われて
ワーッと泣いたらハグされて。される立場になったんですね。
それから手術室に行って。大学の卒業式の時だったんですけど
手術後にふっと音楽が聞こえてきた。
娘が「威風堂々」の曲かけながら立ってた。さすがあたしの娘(笑)
一人だけの卒業式をやってくれたんだと思います。
うわ、あっという間に終わった。
ちょっと目がおちくぼんで年取ったかな。
30年前のさつま白波のCMが好き。