仲道:川井さんとコンサートご一緒する時は(舞台に)出た途端の存在感というか。何の迷いもなく。
川井:すごい嬉しいんですよ。普段見せられない自分を見せられる快感。ここでしか開かない自分っていうのかしら(笑)
仲道:衣装の色とか。私は、赤とか原色を着るとね、闘牛の牛さんみたいな気分に(笑)どんどんテンポ速くなっちゃうから。バレエは自分で選べない。役柄が・・
吉田:でもやっぱり、衣装によって、出て行く時に気持ちも下がる。「いやぁ恥ずかしい」とか「嫌だな」とか。ありますよ。日本人だったら考えるんですよ。でも向こうの人はデザインで。体に合うとか考えないから。踊りのために必要な筋肉をつけるっていうか。今は長時間踊れないから。効率よくするためには色々取り入れますね。
仲道:わかります。私も学生の頃は、1日10時間練習したり。今やったら次の日コンサートできない。ピアノの筋肉は違うので。ストレッチ、マッサージ。回復は確実に。
川井:私は全く。体の線というか、フォームなので。小さい頃からだから、それが当たり前になってる。普通の人の真っ直ぐが、私にとっては傾いてる。バレリーナは、普段からヒールを履かないようにしてる?
吉田:体が辛い時は履かないですけど。
仲道:バレエは、足の引っ張り合いとか、なんか怖いことが・・
吉田:う~ん(笑)言葉とかで、シニカルなジョークで攻撃とかダブルミーニングで「こうもとれるし、こうも取れる」みたいな。
仲道:神経強く持ってないと
吉田:繊細な人はもう・・今でも忘れられないのは、ちょっと怪我をしていて危ないかなって作品の時に、スタンバイ(代役)の子が衣装つけてメイクつけて、フルメイクでウォームアップして。いや~な・・日本人だったら見えないところでウォームアップする。プレッシャーかけちゃ可哀想って思うから。「そうか、私が出なければチャンスなんだよな」じゃ、って私最後まで踊ってしまった。怖かったですよね。
川井:現場で直接ってのはないけど、間接的に。聞いたことがあって。ショック受けやすいから。
仲道:見ざる言わざる聞かざるですよね。芸術の世界は「自分が何をしてるか」が大事であって。
・川井さんには小2の娘。
・仲道さんには高3の娘
・吉田さんはロイヤルバレエ団時代に日本人と結婚。
吉田:彼もロンドンに住んでたので、お食事も体にいいもの。あまりにも違いすぎるかな。違うからよかったのかもしれないですね。現実的な人なので。
川井:人口も、女性の方が圧倒的に多いから。
吉田:バレエダンサーは恋愛の対象外。
※子供のうちからバレエを始めるにあたって、親の骨格まで調べる。最終的にプロとして芸術家として、となるとまた別問題。バイオリンは小5、6年ぐらいで向き不向きがわかってくる。小さい時からバイオリン弾きに向いてる子は、楽器と子供が一体化して見える。ピアノは17~8歳までわからないことも。