「HONESTY」 ビリージョエル
「WILL YOU DANCE」 ジャニス・イアン
「WE ’RE ALL ALONE」 ボズ・スキャッグス
「Material Girl」マドンナ
「TRUE COLORS」シンディ・ローパー
「Without You」マライア・キャリー
ほとんどの楽曲が個人的にどストライク。
第1回目はビリージョエルの翻訳。クリス・ペプラー。これまでにないゼミ形式の番組。サポートは清泉女子大学教授の大杉正明氏。「60半ばにしてこの歌のような(気持ちの)揺れ方をしています」
Step 1 英語の歌詞を翻訳する
南沢奈央の父親がビリー・ジョエルを聴いていた。
※ワタシが初めて聴いたのは78年だから小5のとき。明星のヤンソンにカタカナでルビ振られた歌詞が載っててそれを英和辞典と首っ引きで訳してから英語が好きになった。
アンジェラ(本人談:アンジーと呼んで)
これは、ビリーの怨念が書かれてるんですよ。意外でしょ。
もしあなたが優しさを探すなら(求めているのなら)見つけることは難しくない
あなたは生きるために必要な愛を持つことが出来る=生きるのに必要な最小限の愛
でも誠実さを求めているのなら いっそ盲目になったほうがいい
=may(might) just us well~ いっそ~したほうがまし
誠実さなんて見つかりそうもないから
巧みな言葉の使い手になればなるほど、同じ表現を避ける。
「正直さ」とはなんと孤独な言葉だろう 誰もがあまりに不誠実だから
「正直さ」なんてめったに耳にする言葉ではない でもそれこそがあなたからほしいもの。
みんな不誠実やねん、みたいな。でも説教くささがない。
恋人だって見つけられる 友人だって見つけられる 不実のない気持ちにだってなれる
苦い終わりが来るまでは
慰めることは誰でも出来る あれこれ約束して わかってる わかっているんだ
【ビリージョエルの半生】←クリス・ペプラー説明。
きれいな顔をして きれいごとのようなウソをつく人はいらない
あくまでも想像なんですけど、ビリーは恋愛下手、不器用なんじゃないかと。浮気する人を好きになっちゃうような。つきあうひとがどんどん浮気する。なんでまた、みたいな。
自分は誠実に付き合っているのにその気持ちがまったく伝わらないというニオイがするんですよ。
だって実際に20代のひとと結婚して別れてるし。
ワタシなんか30代になっても自分ってなんだろなんて歌詞を書いてますよ。
あなたにとっての【honesty】とは
こうなると単なる翻訳を超えて哲学や人生論に発展し。
後編追記(2012.1.15)
●自分だけの日本語詞を創作する。
・hardly と mostly の対比。(言葉遊びとしての)
ビジュアル的にもオーディオ的にも表現する。
アンジーの日本語訳
「愛する人の瞳の奥 閉ざした扉(ドア)がある
開けてみたいと 手を伸ばしても
あなたは目をそらすだけ
Honesty さわれない孤独の言葉
Honesty 痛いほどに必要な気持ち
温かいうそはいらないけれど 冷たい事実が怖い
頭はうまくごまかせていても 心はだまされない
Honesty 飾らない真実の言葉
Honesty 届くように私に聞かせて」
ビリージョエルと競作している、歌詞を書くような気持ちで。
不誠実なものを待っても待っても打ち明けてくれない
聞いて先に進みたい、という歌。
大杉先生は超訳だといっておられました。次元はぜんぜん通じてない、とも。
作り直しちゃったら当然原曲の歌詞がぶっ飛んじゃうなぁ。
●この曲を選んだ理由
2002~3年に日本に帰ってきたとき、日本語で歌詞を作る必要に迫られ
特訓という意味も込め、自分の大好きな、影響された曲で詞を書こうと。
●南沢奈央ちゃんの歌詞はメタメタやな。
友達と飲みに行ける、とか、ちゃんとバイトして、とか。このメロディにそのフレーズがアリになってしまうのかい。
元歌が遠い彼方へ行ってしまう面白さ。
●日本語詞をメロディーに乗せる
最大のポイントです。最重要課題。これ最初に言わなぁ。
・英語の音の数を確認する。たとえば「If you seach for tenderness」なら、音は7つ。
まぁ異訳超訳ありなんだから、なんでもいいけれど
忠実に訳すとおもろないし、変えすぎてもおかしいじゃん、てとこでしょうか。